2014年3月1日に東京で行われたオックスフォードのセミナーに出席しました。

例年このくらいにETJかオックスフォードの英語教師向けのセミナーに参加して、授業に使えるマテリアル、教授法等の研究をしています。今年は文部科学省の学習指導要領が2020年に向けて2014年度から逐次改革され、英語教育が大きく改革されるので、その説明を聞きに行きました。

現在でも小学校では5・6年生では英語が必修化されていますが、それが「3・4年生にまで拡大され週1-2コマで必修化、5・6年生では週3コマの教科になり評価されるようになります。中学校ででは英語での授業、高校では英語での授業とともに高度な言語活動」を目標に逐次体制整備していくそうです。

ふう~ん。学校の先生も大変ですね。小学校では英語の専科の先生がいないし、そもそもそんな教員免許は現在ありません。そんな免許出来るのかな?中学校の先生も忙しいし、小学生に教える方法(アクティビティとか)も年齢や興味によって変えないといけないでしょうし。やっぱり一番いいのは、音楽や美術のように専科の先生を小学校にも配置することではないでしょうか?英語が不得意な担任の先生が無理して教えるより、専科の先生に教わる方が充実した授業が出来ると思うし、子供たちにもその方が良いのでは。担任は今でも十分忙しいだろうし。

午前中のパネルディスカッションの参加者
 * 田淵エルガ 文科省初等中等教育局
 * 金森 強   関東学院大学
 * 小林美智  大田区立志茂田小学校

参加者はたぶんほとんど公立小学校の先生だったと思います。文科省の人が来ていたので、「これから~はどうなるのでしょか?」という質問が多かったのですが、まだ決まっていない検討中の案件が多かったです。それでも「~という方向に向かっています。」と答えていただいたので、だいたいの方向性はわかったと思います。

いままで英語教育改革が叫ばれ何度か変わりましたが、大学受験が変わらない限り英語の4技能のうち、「読む・書く」(たとえば英文の長文読解問題)に偏重する勉強方法が変わらないと私も思っていましたが、これからは「聞く・話す」に重点をおく試験に変わっていくようです。この内容ははっきりわかりませんでしたが、古くから英会話を指導している日米学院にとっては良いことかな、と思っています。

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午後からは外山節子先生のワークショップでした。

外山先生は最初自分で英会話教室を開き教えていましたが、その後本の出版、英語教育研究のサークル、小学校での英語教育をする先生の訓練までされています。

「小学校で英語を教えに行ったら英会話学校での教授法が通用しなかった。」と言われていました。その説明を聞きたくてワークショップ終わった後残り、何人も並んでいた人達の列に並んで質問しました。理由は、「準備にはるかに時間と労力がかかることと、子供たちの気持ちをわかってなかったことかな。」と教えてくださいました。

私たちが日米学院の教室で教えるのは人数がたかだか5人まで、しかもある程度英語をやりたいと思っている生徒さん達ばかりです。30人いるクラスで一人ずつにカードを持たせようとすると、それだけ多くのカードのセットを作る必要があります。確かにそれだけで時間がかかります。やる気のない生徒もいると思うし。

外山先生のワークショップでは現在小学校で使われている教材 "Hi, friends!" の内容をどうやって楽しく教えるかという、具体的なアクティビティをいろいろ教えていただきました。どれも私がやっても楽しい内容でした。英語を教えるには、子供たちの知的好奇心をくすぐる必要がるのだな、と気付かされました。

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外山先生、以前より若返ってますね。

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「(母国語として話されている)言語のうち、どれが一番多く話されているか(人口で)」 その順番を考えるクイズですが、その順位をあてるだけでなくて2-3個えらんでその順位の合計が21以内でなるべく21に近づけるゲームでした。ちなみに21以上になると負けです。

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"Captain's boat" という英語絵本にちなんで新聞紙を破っていき、最後Tシャツが出来ました。すごい!!

良い刺激をいただきありがとうございました。この日学んだことを仕事に生かせていきたいです。